胃軸捻転症

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胃軸捻転症は、胃の異常な回転や捻転によって起こる比較的まれな病気です。新生児や乳児に多く発症します。回転する軸によって、臓器軸性捻転(長軸捻転:胃の噴門と幽門を結ぶ線を軸にして回転)と腸間膜軸性捻転(短軸捻転:胃の小弯と大弯を結ぶ線を軸にして回転)に分類されますが、混合型も報告されています(図19)。日本では短軸捻転が多くみられます。症状は、急性あるい...

症状は、急性あるいは慢性の経過をたどりますが、捻転の種類や閉塞の程度によって違います。急性の場合には嘔吐、激しい腹痛、上腹部の膨満感を来します。ボルヒアルトの3徴(吐物のない嘔吐上腹部痛、胃管挿入困難)が有名です。急速に生じた捻転の程度が180度を超えた場合には完全閉塞となって循環障害を起こし、胃壁の壊死、穿孔(孔があく)を合併してショック状態となる...

胸部・腹部の単純X線検査、胃のX線造影検査や腹部CTなどの検査を行って、胃の捻れの有無や程度を診断します。慢性型の場合は、横隔膜や胃自体に異常がなければ、多くは体位の工夫、食事を少量ずつ回数を多く摂取する、浣腸による排便・排ガスの促進などの保存療法によって軽快します。急性型で完全閉塞を起こした場合は、循環障害によって胃壁の壊死を生じる危険性があるので、...

胃は靭帯、腸間膜、腹膜などによって固定されていますが、新生児や乳児ではこれらの靭帯の固定が比較的弱いために容易に捻転を生じます。胃の変位を来す原因になる横隔膜ヘルニア、横隔膜弛緩症、食道裂孔ヘルニア、遊走脾(脾臓が正常な位置にないこと)、無脾症などを合併しやすいことが知られています。

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