横隔膜麻痺

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横隔膜とは、胸腔と腹腔を分ける膜状の筋肉です。最大の吸気筋であり、安静時の呼吸運動に関係する唯一の筋肉です。横隔膜は、左右一対の横隔膜神経の支配を受けています。横隔膜麻痺とは、横隔膜神経の麻痺により横隔膜機能が弱まったり消えた状態をいいます。そのため、麻痺側の横隔膜がもち上がり、呼吸を行っても横隔膜は動きません。片側性の横隔膜麻痺では無症状です。両側性...

片側性の横隔膜麻痺では無症状です。両側性では呼吸困難を訴え、とくに仰臥位(あお向け)で症状が強くなります。また、吸気時腹部が陥没する奇異性呼吸がみられます(正常では吸気時腹部は膨らむ)。

胸部X線検査で、麻痺側の横隔膜がもち上がり、呼吸を行ってもほとんど動かないことによって診断されます。原疾患である肺がんなどの治療を行いますが、多くの症例では改善は困難です。両側性横隔膜麻痺では人工呼吸が必要になります。最近では、鼻マスクによる非侵襲的陽圧呼吸療法も行われます。

ほとんどは片側性で、肺がんなどの腫瘍による横隔膜神経への浸潤が原因です。まれに、頸髄疾患によって両側性の横隔膜麻痺を起こすことがあります。

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