外鼠径ヘルニア

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小児での発症が最も多い病気です。小児の外科的疾患のなかでも最も多く、乳幼児期に発症します。筆者の1287例の集計では、1歳未満が46%、1~6歳未満が42%で、88%が乳幼児期の発症でした。男女比は2.2対1で男児に多く、左右では1.3対1と右に多くなっています。ちなみに小児人口の約5%に発症します。患児の多くは、鼠径部が腫大したことから、父母や祖父母...

患児の多くは、鼠径部が腫大したことから、父母や祖父母がヘルニア(脱腸)を疑い受診します。家族内の発生頻度が高く、遺伝性があります。視診、触診で確定診断ができます。乳児期の初発症状としては浅い眠り、いらだち、不機嫌などがあり、年長児は陰嚢、鼠径部の痛みを訴えることが多いので発見は容易です。

鼠径部の膨隆が認められ、圧迫により還納し、シルク・サイン(ヘルニア嚢があればこすると絹布ずれ様の感触がある)が認められれば確定診断となります。膨隆がない場合は下腹部を圧迫あるいは立位にし、鼠径部に膨隆(パンピング・サイン)が認められれば診断されます。基本的にはシルク・サインを触診すれば本症と診断します。確定診断がつき次第、全身麻酔下で手術をします。手術...

腹膜鞘状突起の開存が原因です。これがヘルニア嚢となり、なかに腸管、卵巣などが脱出(脱腸)します。正常発生の男児では胎生期精巣下降に伴い腹膜が精巣を取り囲み、精巣固有鞘膜となります。そのあと腹膜鞘状突起はなくなり、腹腔との連続が絶たれます。多くの場合は出生までに閉じられます。女児では子宮円靭帯が恥骨に固定される際に腹膜鞘状突起が引き下ろされます。

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